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緑茶はどうやって作られる?おとなの工場見学

緑茶はどうやって作られる?おとなの工場見学

喉が渇いたとき、食事をするとき、ほっと一息つきたいとき。日常のあらゆるシーンで親しまれている緑茶(煎茶)は、そもそもどうやって作られているのでしょうか。製茶工場に伺い、お茶作りの現場をリポートします!

この記事のスピーカー

足久保ティーワークス 茶農業協同組合

加藤 貴彦さん

静岡市葵区足久保生まれ、足久保育ち。足久保ティーワークスで製茶を行いながら、茶農家としても活動。そのため製茶シーズンは茶畑と工場を行ったり来たり。



生葉をすぐに蒸すから「緑茶」になる

生葉をすぐに蒸すから「緑茶」になる

生葉をすぐに蒸すから「緑茶」になる

取材に伺ったのは、日本有数の茶処として知られる静岡県の中でも、古くから茶業で栄える足久保地区に工場を構える足久保ティーワークス。取材当日は製茶の真っ只中、茶農家さんから摘みたての生葉がたくさん届きます。

「製茶は摘みたての生葉をすばやく蒸すことからはじまります。なぜすぐに蒸すのかというと、生葉がもつ酵素の働きを止めるためなんです」と教えてくれたのは、足久保ティーワークスの加藤さん。

お茶の葉は摘んだ瞬間から酵素が働き発酵がはじまり、発酵が進むごとに色が緑色から赤茶色に変化していくとのこと…。ここでピンときた方もいるのでは?そう、お茶の葉は発酵すると烏龍茶や紅茶になるのです。緑茶にするためには、“すぐに蒸す”という工程が不可欠であることがわかります。

蒸し時間は秒単位。色・味・香りの違いをたのしんで

蒸し時間は秒単位。色・味・香りの違いをたのしんで

蒸し時間は秒単位。色・味・香りの違いをたのしんで

一口に煎茶といっても、お茶を淹れたときの色「水色(すいしょく)」が“澄んだ黄色”だったり“深い緑色”だったりしますよね。これは蒸す時間の長さの違いによるもの。前者を浅蒸し茶(普通煎茶)、後者を深蒸し茶と呼び、味や香りにもはっきりとした違いが表れるといいます。中でも足久保エリアの一番茶の新芽は黄色く、浅蒸し茶の水色を“ゴールド”という人もいるようです。

「蒸し時間は製茶工場によって異なりますが、僕たちのところでは深蒸し茶で120秒、浅蒸し茶で30秒が目安です。一気に蒸すのではなく、途中で止めては手の平であんばいを確かめながら行います」

蒸した後の茶葉を見比べてみると、両者の違いは歴然!たった90秒でこれほど差が出るとは驚きです。(写真左が浅蒸し茶、右が深蒸し茶)

「お茶の葉を壊さないようにして蒸す浅蒸し茶は、若芽の香りと甘味、ほどよい渋みを堪能できます。一方、長めに蒸して葉を細かくする深蒸し茶はまろやかさな味わいが特徴で、お茶の葉の成分をたっぷり摂ることができます。それぞれ飲み比べるとたのしいですよ」

茶葉は揉むことで「お茶」になる

茶葉は揉むことで「お茶」になる

茶葉は揉むことで「お茶」になる

蒸した後は揉み工程に進みます。段階ごとに4工程にも及ぶとのことですが、そもそもの疑問。なぜ、茶葉を揉むのでしょうか。

「茶葉を揉む理由は主に3つあります。葉から水分を出して長期保存を可能にするため、葉を柔らかくして成分を抽出しやすくするため、乾燥させながら撚ることで茶葉の形を真っ直ぐにするためです。つまり揉むことで、お茶という製品になっていくわけです」

ちなみに、茶葉を真っ直ぐにする精揉(せいじゅう)という工程は日本独特のものなのだとか。「烏龍茶や紅茶、ジャスミン茶などは茶葉が丸まっていますよね。例えばこんなふうに」と言って、精揉前の茶葉を見せてくれました。確かにくねくねと曲がっています。これをきれいな棒状にするのは、きっと日本の美意識も関係しているのでしょう。

作り手が変われば味も変わる

作り手が変われば味も変わる

作り手が変われば味も変わる

揉み工程の後、乾燥させると荒茶(あらちゃ)と呼ばれるお茶になり、一時的に保存できる状態に。しかし店頭に並ぶまでには、仕上げ加工という大切な工程が残っています。
仕上げ加工でとくに重要なのが火入れ。珈琲でいうところの焙煎です。茶葉に火を入れることでさらに水分が飛び、味が締まり芳ばしい香りを放つようになります。

足久保ティーワークスで仕上げ加工を行うのは、この道50年の望月さん。他の工程とは異なる特別な空間でひたすら茶葉に向き合います。

「火入れはその日の気候にも左右される繊細な工程。少しずつ少しずつ火を入れて何度も味を確かめるんだ。50年経った今でも発見があるくらい。そうだなあ、緑茶はひとつの芸術、そんな風に思うよ」と望月さん。

何かを加えるわけでもなく、生葉というたったひとつの素材に技を集結させ、勝負をかける職人たち。類稀な気骨を感じます。

足久保は静岡茶発祥の地

足久保は静岡茶発祥の地

足久保は静岡茶発祥の地

足久保ティーワークスがある静岡市葵区足久保は、静岡茶発祥の地ともいわれる場所。鎌倉時代の高僧・聖一国師(しょういちこくし)が、修行で訪れた中国の宋からお茶の種子を持ち帰り、自身の郷里に近い足久保に蒔いたというのが静岡茶のはじまりだと伝えられています。

また足久保には、200年以上前に建てられたとされる大きな石碑「狐石」があります。そこに刻まれているのが『駿河路や はなたちはなも 茶のにほひ』という松尾芭蕉の句。長きにわたり紡がれてきたお茶への愛を、そこここに感じる取材でした。


取材

デザインミーライター

原田直子

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